鳩山イニシアチブ September 25, 2009
September 25, 2009
鳩山イニシアチブ
昨日、鳩山由紀夫首相が、国連総会でした演説は、日本がグローバル社会でこれまでになく、自己主張をしたものであった。鳩山イニシアチブ・・・とでもいえよう。首相は、祖父の鳩山一郎の「友愛精神」、重光葵元外相「東西の架け橋」を引用した。特に、友愛を日本語で言い、自分の自由と自分の人格の尊厳を尊重し、他人の自由と人格をも尊重する考え、と説明。架け橋については、「日本の政治、経済、文化は過去1世紀の欧米とアジア両文明の融合の産物で、日本は東西の架け橋となりうる」と重光氏が述べたことを引用した。架け橋については、演説中に11回も述べ、日本が架け橋となって挑むべき五つの挑戦」として、
(1)世界的な経済危機への対処・・まずは、自身から・・子供手当、自動車の暫定税率廃止、新産業、新技術の創造を掲げ、また、過剰なマネーゲーム制御のためのルール作りに架け橋となるとしている。
(2)気候変動問題への対処・・2020年までに90年比25%減を目標とし、途上国に対し、資金的、技術的支援を行い利害関係の異なる国々の架け橋になる。
(3)核軍縮・不拡散への対処・・核保有国と非核保有国との間の架け橋となって核軍縮の促進役になる。
(4)平和構築・開発・貧困への対処・・ここでも架け橋となり、友愛の精神で「支え合う安全保障」を実現する。
(5)東アジア共同体の構築・・・開かれた地域主義の原則に立ちながら、この地域の安全保障上のリスクを減らし、経済的なダイナミズムを共有しあう・・・過去の誤った行動に起因する積極的な役割への躊躇を乗り越え、架け橋となる。
としている。
すばらしい演説であると思う。
覇権主義ではなく、友愛、架け橋というコンセプト。これこそ国際社会での日本の役割であろう。
昨日、国際的知財戦略における、日本のイニシアチブ・・について言及したが、鳩山イニシアチブはここにも通じるのではないだろうか。技術で世界制覇ではなく、友愛の精神をベースに、日本の技術が、世界の国々をつなぐ架け橋となる。これが実現すれば、世界制覇ではないが、買い手よし、売り手よし、世間よし、となるであろう。
鳩山首相のリーダーシップに期待する。
後日の感想
この時点では、鳩山首相素晴らしいとは思ったのですが・・・。その後の政治活動からして、最低の政治家でした。残念。